市職員との面談で思ったこと

先日、市民オンブズマン事務局に横須賀アマチュアボクシング協会の
元関係者という方から電話があった。
内容は、市がボクシング協会に出している補助金の助成について
疑義があるとの主旨。
選手もいないジムもない、にもかかわらず補助金を出しているのは
おかしいのでないかとの指摘。

オンブズマンでも電話の内容通りであれば補助金詐取もありうると考え
申し出の内容を確認するため、横須賀市文化スポーツ観光部スポーツ
振興課の課長と係長に面談した。
以下、ヒアリングした内容。

『当団体に市が出している補助金は体育協会経由で出しているもので、
39団体向けで各団体16万5千円を一括して体育協会に支給し、
体育協会が各団体に差配している。
市としては各団体の実態は把握しておらず、各団体の実情は体育協会が
把握している。
市は担当者をおいて体育協会をサポートしていて、補助金については
交付規定を定めそれに則って行っている。
加えて、各団体の年次活動計画書と活動実績報告書を受領している』

当補助金で支出している金は年間約650万円。
市全体予算からすれば大した額ではない。
また、今回たまたま取り上げたのがたくさんある市の組織のうちの
ひとつ。
加えて、ヒアリングしたきっかけはかつて関わっていた人からの連絡。

これで思ったことは、当件は氷山の一角で、類似の形で使われている
市民の税金は決して少なくないということ。

即ち、
前年の総括がしっかりされることなく、毎年の慣例で申請した
予算はそのまま組織内で承認され、そのような予算が積み上がり、
市の全体予算の一部を構成している。
このことに対し、職員はとりたてて疑問を持つことなく、
結果、市民の貴重な税金が使われていることをまさに垣間見た
出来事であった。

民間であっても、予算策定と執行に対して同様なことが行われている

であろうが、民間の場合、自分たち自らが稼ぎ出した金であるから
その使途については容認できる。

昨年市長が代わり1年以上が経った。
面談した職員が所属しているのは「文化スポーツ観光部」いずれも
まさに上地市長が常々力を入れると言っているテーマである。

今回の小さな出来事が波紋を呼んでくれることをオンブズマンとして
切に願う。