芦名の海の私有化に対する市の怠慢 第2回監査請求結果

サニーサイド社による芦名の海私有化のための傍若無人ぶりは、市と県がそれを許してしまっている政治的癒着に一番の原因があります。防波堤の築造、自然保護区を含む海底の浚渫や、浚渫土砂の不法投棄(これは環境省が黙認)などがすべて追認され不問に付されています。そして大型艇の係留のための施設が申請もなく作られ、市はそれを認めるので、まさにやったもん勝ちの状況を生んでいます。

サ社のこれらの行為は新聞報道や、いろいろな新聞折込等が出されていますので細かい経緯は省きますが、当オンブズマンは昨年暮れの監査請求に読き、4月に第2回目の監査請求を行いました。

今回の請求の主な点は、大楠漁協が市のテトラポットを勝手に動かして防波堤のために使ったこと(サ社の要請によって漁組が行ったと思われる)についてで、市は漁組に原状回復を求めているが、確信犯なのか全く原状が回復されていません。

そこで今回では、市は市有財産を保全するために、大楠漁協協同組合に対し訴えの提起をし、強制的に原状回復させるか、損害賠償させるべきであるところ、これを怠ったとして監査請求をしました。

「お仲間監査はいつも請求却下」

今回は補足陳述も求め、漁組を使い好き勝手に私営企業が海を独占するなどはここ以外に見られないことや、サ社と市長、小泉衆議院議員との深い関係も疑われる(写真も提示)として、厳格な監査をするよう求めました。

先月末監査結果が送られてきましたが、結論は私たちの請求は却下(またも)でした。なお当然ですが、原状は回復されていないことから以下が添えられていました。

「現時点においても未了の状況が続いている。市は行為者に対して本件消波ブロックの早期の原状回復に漁港管理条例に基づき更なる適切な措置に取り組まれたい。」

監査委員会には市議が2人入って4人の監査委で審査しますが、議員選出の監査委員はほとんどは市長支持派。横須賀では一度も共産市議が監査委員になったことがありません。 お仲間監査ですから殆ど請求は却下です。今回もご多分にもれずでした。

「岸候補、市長のスキャンダルに触れず」

今、市長選挙中ですが、この問題を岸候補は全然取りあげていません。対立候補なのに相手の痛い所をつかず、他にも争点が明確でなく市民をしらけさせる選挙戦になっています。

全く盛り上がらず史上最低の投票率となることが予測される今回の市長選ですが、現職市長が何をしているのかについては、厳しい評価が有権者に求められます。